BLOG ヒラノの考えごと

どんな感情だっただろう…。2017/05/10

ゴールデンウィークの介護ニュース。
二つ目です。

この内容は…ちゃんと読んでほしいので全部を貼り付けますね。

「夫に食事与えず殺害容疑、73歳女を逮捕」
大阪・高槻(朝日新聞デジタル)

寝たきりの夫(76)に食事を与えずに殺害したとして、大阪府警は6日、同府高槻市城南町1丁目のアルバイトの女(73)を殺人容疑で逮捕し、発表した。

容疑を認め、「介護に疲れ、死んでもいいと思って食事を与えなかった」と供述しているという。

高槻署によると、女は4月下旬から数日間、自宅で、寝たきり状態の夫に食事を与えずに殺害した疑いがある。

6日午前7時ごろ、女が高槻署を訪れ、「4~5日間、夫の面倒を見ていない。死んでいると思う」と自首。

署員が女の家に駆けつけ、1階の洋間で仰向けに倒れて死亡している夫を発見した。

女は「夫は認知症で、昨年から寝たきりになり、1人で介護していた」と話しているといい、府警は司法解剖して夫の死因を調べる方針。

という記事でした。

4、5日です。
4、5日、その人が介護をお休みすることで殺人になる。

重度の人を介護するということは、そういうことなんです。

 

どんなに自分が疲れていても、

イラついていても、

泣きたいほど気持ちが弱っていても、

何もしたくなくても…

 

やらなくてはいけないのが介護や子育て。

命を守るというのはそういうことなんですね。

 

どうして…
しんどいです助けて。この一言が言えなかったんだろう。

どうして…
ずっと一人でやっていたんだろう。

どうして…
だれも介入してあげられなかったんだろう。

どうして…どうして…ばかり浮かびます。涙

 

刺殺したり、首をしめたり一瞬で終わらせることもできず。
自分が死ぬこともできず。
誰かに話すこともできず。
何もしないことで、日に日に衰弱していくことが想像できる中で、自分は寝て起きて…

どんな感情の中で、この4、5日を過ごしたんだろう。

 

73歳でアルバイト。

きっと、70年以上その人なりに一生懸命生きてきたんだと思う。

自分が看ようと思ったくらいだから、長く連れ添ったんだと思う。

その最後が、こんなに悲しいかたちだなんて…。

お金があってもなくても、

なんらかの介護サービス選んで利用できるようにならないと!

 

老老介護、認認介護、多重介護。
これから、もっともっと増えるんですよ。

 

国会議員さん!子供の喧嘩みたいなやりとりをしてる間にも、こんなに悩み苦しみ、追い詰められる人たちもいるんですよ。涙

お願いします…ほんとうに。

もっとちゃんと話し合って、適所にいる人たちを強制力をもって動かし、もっと目配り気配りだけでも、このような人たちにも届くくらいの案を出してもらえませんか。

 

介護や医療の分野にこれ以上お金を使えないのは国民も理解しています。

でも、ないならないなりにどうするかを考えて実行しないと!
考えることはタダです!

それから、

 

「今実際に同じような環境にある皆さん。

これからそのような環境に入る皆さん。」

介護は一人で頑張りぬくことが美徳でもないし、誰かに助けてもらうことは恥ずかしいことでもないですよ。

介護は他人に協力してもらったり、任せてもいいんですよ。

 

「まわりにいる人や、離れている家族の皆さん。」
任せきりではなくて、
介護してる人がしんどそうじゃないか、時々でいいので声をかけて確認してあげてください。

たまに気晴らしをさせてあげてください。

しんどそうだったら、なにかサービスを受けられるように手続きを代わりにしてあげてください。

 

「まだ、介護は全く関係ない皆さん。」

今は関係なくても、いつか自分も、もし自分がそのような環境になったら…。

くらいの軽い感じでいいんです。

介護という地味な分野に、少し関心をもって優しい気持ちでいてもらうだけで十分です。

 

お願いします。