ばあちゃんは最後の一本の歯が抜けて…
新しい入れ歯をつくったのですがお気に召さず…すぐに出してしまう。
せっかく新しいのを作ったし、使っているうちに慣れてくるんじゃないかという あわい期待もあり少しの間つかってみました。
が…
ポケットの中に入れたり、みそ汁の中に沈んだり、茶わん蒸しの中に埋め込まれたりとなかなかの嫌がりようで…笑
入れ歯の使用はやめて食事形態をかけることにした。
まぁそれはよかったんですが、入れ歯を入れなくなってから話せなくなってしまった。
筆談も試みたがダメだった。
会話は
笑う
うなずく
指をさす
手の平を左右に振る(いらない・違う・やめて)
が主なコミュニケーションツール。
声にできる言葉は「おーい」のみ。
なぜかこの言葉は最後まで言えた 苦笑
ばあちゃんは認知症が “まだら” だったので
話せなくなってからも、ちゃんとわかっていることもあったように思う。
トイレに行きたい
そろそろごはんを作ってほしい
風呂を沸かしたか確認したい
一人だと不安だから誰かきてほしい
…などなど
不思議なもので
ずっと一緒にいると、時間帯や声のトーンで
その「おーい」が何を伝えたい「おーい」なのかがわるようになってくる 笑
そう考えると、私たちはものすごい数の言葉を使って毎日会話するけど、なくても楽しく生活できるんだなと思った。
ば「おーい」
ヒ「なに?おなかすいたの?」
ば 笑いながらうなずく。
ヒ「じゃあ一緒にプリン食べようか」笑
こんな単品みたいな会話。
でもそれはそれでいい。
沢山言葉を交わすのとは 違った良さがあったような気がする。
まぁ、どうしても理解できないときは
ばあちゃんも怒ってしまって…
おーい、おーい、おーい、おーい、おーーーい‼︎と連呼する。
さすがにおぶって姥捨山に行きたくなるときもあったけど 笑
でもかわいかったな。
ヒ