田舎が大好きで夏休みや冬休みに行くのがほんとに楽しみで仕方なかった。
自然がいっぱいあって
ただただ楽しかった。
が…それは
ばあちゃんがご飯をつくり、お風呂を炊き、全部してくれてお客様のように過ごせたから楽しめていたんだな。
トイレはボットン便所
お風呂は薪でたく五右衛門風呂
水道から出る水は山水
家の横に野菜を作っても鹿が食べ
柿がなると熊が食べ
夏はおどろくほど暑く、冬は大雪だった
私ではギブアップ寸前の環境の中で
ばあちゃんはきちんと家事をこなし、
子供を4人育てあげ、
目が見えなくなったじいちゃんに寄り添い、
祈祷師だったひいばあちゃんの信者さんやお客さんの対応もし、
畑も田んぼも全部一人でしていた…
嘘だろ ばあちゃん。
どんな時間配分でやっていたの。
昔のばあちゃんは無口でいつも黙々と何かしていて、子どもながらに話しかけにくい雰囲気で、じいちゃんのほうが好きだった。
でも同じ場所で暮らしてみて、その凄さがわかったように思う。
きっと
疲れきっていただろうな。
ゆっくり孫と話したり遊んだりしたかっただろうな。
そんなことに気づきはじめると
涙がでるほど尊敬する気持ちがわいた。
だから 認知症の症状もあって、困ったこともいっぱいあるけど 全部受け止めたいと思った。
ばあちゃんは歩けなくなるまで
家のことをしようしようとしていた。
認知症がすすみ、私のことは途中からわからなくなったけど、
ずっと優しかったし、かわいかった。
しんどいこも山ほどあったけど
もろもろ含め、その6年間をトータルすると
一緒に住んでよかった
ということになりそうです。
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