BLOG ヒラノの考えごと

サ高住の事故。2017/05/14

ゴールデンウィーク中に見た介護のニュース。
三つ目にあげていた↓↓↓

「サ高住の事故、1年半で3千件超。半数以上、個室で発生」(朝日新聞デジタル)


というニュースです。

ワタシはサ高住では働いたことがないので、色々と興味津々。

 

サ高住というのは聞きなれない方も多いかもしれませんね。

「サービス付き高齢者住宅」の略で、老人ホームの一種です。

ちょっと説明がてら、記事の内容をまとめてみます。

 

〈サービス付き高齢者向け住宅〉
◎2011年10月に高齢者住まい法の改正で創設された。

→比較的新しいタイプの施設です。

 

◎株式会社も参入可能。新築や改修には国の補助金あり。

→管轄は厚労省ではなくて国交省なんです。

 

◎60歳以上か、要介護認定を受けた60歳未満が主な入居対象。

 

◎サ高住は、1日1回の安否確認と生活相談が義務付けられている。
夜間は緊急通報システムがあれば、職員常駐は不要。

→民間の賃貸住宅に近いと考えてください。

 

◎入居者は安否確認と生活相談以外のサービスが必要ならば別途、介護事業者などと契約する必要がある。

→サ高住に住んでいて、介護が必要ならば別にヘルパーさんを派遣してもらったり、デイサービスに通うといった感じです。
老人ホームに住んではいるけど、介助が必要な人は他から来てもらう。なんとも不思議な感じがしますね。

 

◎要介護者が入居者の大半を占める例も多く、入居者の88%が要介護認定(要支援を含む)を受けた人、要介護3以上の重度者も30%と入所者の4割が認知症というデータもあるのが現実。

→「介護施設化」が進んでいますね。これはスタッフは大変だ…。

 

◎安否確認が義務づけられられているが、2015年1月から1年半の間に、死亡や骨折など少なくとも3千件以上の事故が報告されたことがわかった。

→仕方がないといえば仕方がないのかも…。

 

こんな内容でした。

 

施設で事故というと、どうしても施設側やスタッフを責めたくなると思います。

 

でも職員が手薄なサ高住に、手厚い介護が必要な人が入ると経営者はいいでしょうが、スタッフは本当に大変だと思います。

 

サ高住の場合、

スタッフの人数は基本的にガッツリ介護しないことを前提に作られているのだから、スタッフも少なく設定されているはずです。

 

わたしからみると、

絶対に安全を確保した生活をさせてほしい! いう人はサ高住を選んではいけないと思うのです。

だって家でいても転ぶときは転びます。

 

在宅と近い感覚なので、あれもこれもと介助を求めすぎることは難しいと思ったほうがいいかもしれません。

 

その代わり、

特養や老健に比べると自由なことが多いです。
有料に比べると料金も安いし。

 

利用料の安さ、自由度、安全の確保、手厚い介護…
全てを求めることは、現時点ではどの種類の老人ホームもなかなか難しいと思います。

 

◎高いけど手厚い介護で安全確保をスタッフが必死で行なってくれる施設。

◎安いけど外出など自由があまりない施設。

◎安くて自由だけど安全確保は自己責任という施設。

 

そんな感じで、

サ高住にはサ高住の良さもあるし、特養には特養、有料には有料の良さも悪さもあります。

 

「施設」だから、入所したら受けるサービスはどこも同じと思うことが一番よくありません。

 

以前からの繰り返しになりますが、

施設に入る前に何を大切にしたいかを自分たちで明確にしてから選んでくださいね。

 

施設入所を考えるようになったら、

まず色々な施設の特徴や料金、施設独自のサービスなどを知る。
そこからスタートしてください。

 

わかったうえで入る。

これが大切だと思います。